楽しい事

自分はそばの良し悪し素材できまると思っています

がまこう庵のそばは100%都城産のそばを使っています。

都城は昔から蕎麦の産地ではありましたが、世間ではあまり知られていません。

そして霧島の麓都城盆地が作り出される上質な蕎麦もあまり知られていません

盆地特有の昼と夜の寒暖の差。

絶妙な気候。都城の自然が作り出す都城そばは香りもよく最高なのです。

9月あたまに種をまき収穫が11月終わりくらいです。

そばは育つ環境によってさまざまな味になります

寒暖の差も一つですが生育中の雨の降るタイミングなどによっても大きく変わります。

特に収穫前の天気が重要ですね。

毎年少しずつ美味しさが違うそばが味わえるというのも

都城そばを使うということの魅力です。

まさにその年の自然の味なのです。

その都城そばは12月から新そばになります。

日本で一番遅く新そばができるのが都城も含む南九州のそばと言われています。

新そばはまったく別物です。味、香り、食感すべてが違います。

がまこう庵では1年分をこの時に買い付けます。それを冷蔵庫で保存しています。

それでも

そばの風味は長くは続きません。

ちょうど今頃を境に劣化が進みます。

それが嫌で嫌でしょうがなかったのです。

そんな気持ちの中神奈川のお蕎麦屋さんと情報交換をしていた時に特殊な保存方法を教えていただきました。

真空状態にして冷蔵庫に保存する方法です。これはかなり劣化が防げます。新そばに近い状態で一年間営業できるのです。

ただものすごく手間がかかります

毎年4~5トンのそばの実を買いますがこれを小分けに詰め替えて真空状態を作り冷蔵庫へ運ぶ。

時間との勝負でもあります。できるだけ新そばの状態で保存したいので2月までには終わらせる。

それを仕事の合間や休みを使い一人で黙々としています。

かなりの重労働で疲れますがやってるときはそんなに苦痛に感じないのです。

だって全然昔と美味しさが違うからですね。手間暇かけてかわいがれば応えてくれるんですね。

そして素材に関して今一番楽しいことは粉ひきです。

石臼を使って挽いているのですがこの工程が一番気を使いますし、楽しい部分でもあります。

石臼の回るスピードや入れる量。そして粉のふるい方、目の細かさ、そしてブレンドの仕方で様々なそば粉になります。

めちゃくちゃ考えることが多くて、いろんなそば粉になってくれて。難題ばかりの工程ですが一番好きな工程です

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1977年宮崎県都城市生まれ、そば屋がまこう庵2代目。 (株)がまこう庵代表取締役、都城産のそばを多くの人に知ってもらい喜んでもらいたい。そして都城のそばを世界へ。 自分の育った都城が大好きでそばと共に都城の事も発信していきたい。
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